宮参りへ出かける前の朝の用意

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今は「お宮参り」と言いますが、昔は、「ゆみあけ・いみあけ=忌み明け」と言っていたそうです。

男の子は出産後30日目、女の子は31日目を『忌み明け』と言います。

この日にお宮参りに行き、出生児は氏子となり神様の戸籍へ記載されるようです。


母親の忌み明けは45日でした。

親の忌みあけ45日(おやのいみあけ、しじゅうごんち)と言うようです。


親は子の忌み明けの日を仮の忌み明けとしています。

親は子の忌み明け後も半月(15日間)は、まだ穢れが解けていません。

日常生活に戻すために、少しは外に出たり家の中で適当に身体を動かそうと言うことです。

ただ、縫い物や台所仕事は厳禁であったようです。


また、「里での枕あげ」という言葉もあります

お宮参りの帰りに実家に立ち寄り、15日間は母子ともに実家で生活する風習も有ったようです。



お宮参りは、夏は午前9時過ぎ、冬は10時頃 = 太陽がしっかり上がってから、出かけたようです。

今は紅筆などで男は大、女は小と赤で額に書きますが、大正~昭和初期は鍋墨で書いていました。


どちらも魔除けで行われていました。

それとお宮参りに持っていく餅には食紅で男の子は大、女の子は小と書いていたようです。


宮参りの方法と順序は、


1.朝にとりあげばあさんが来て出産児の頭の産毛を少し残して剃るそうです。

  皮膚を痛めると言って、どんどん剃らなくなり、現在は剃っていないと思います。

  産毛をそると濃い毛が生えると言って髪の毛があまり生えてない子は剃ったとよく言います。

  さて産毛を少し残す理由は、井戸や便所などに落ちた時、これはどこ子だとすぐに判ってあの世に行くところを産神様が現世に連れ戻してくださるからだそうです。


次にお母さんの実家がこの日のために色々なものを用意しました。

1.宮参りの着物。

  この時の着物は『六日だれの名付け』は一つ身の着物です。

  昔のお宮参りは三つ身を着せたそうですが、現在市売されているものは四つ身です。

  三つ身の下の産着は『六日だれ』は麻の模様の産着です。



2.一升餅。

  餅は食紅で大または小と書き、一升を同じ大きさの鏡餅に二つ作り、重ねで持ってくる。

  神社で渡すときは横に二つ並べて差し出したそうです。


3.出産祝いの返礼に男子はあずき、女子はだいずを配ったそうです。



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